願いを書くと脳にいい?七夕で脳活性化
7月に入り、街で色とりどりの短冊を目にする機会も増えてきました。七夕の季節です。子どもの頃に「○○になれますように」と願いを書いた記憶がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。この「願いを書く」という行為は、脳にとってとてもよい刺激になることがわかってきています。
まず、願いごとを「考える」ことで、脳は想像力や記憶を呼び起こしながら情報を整理し、自分の気持ちに言葉を与える作業を始めます。そして、短冊に「書く」という動作が加わることで、思考・言語・運動といった複数の脳領域が一緒に働くことになります。こうした一連の動作が、前頭葉や海馬など、認知機能に関わる部位をやさしく刺激してくれるのです。
さらに、「未来のことを思い描く」という行為も大きなポイントです。たとえば「健康でいられますように」「旅行に行けますように」といった願いは、目標を想像する力や将来を描く力を育ててくれます。これは、加齢とともに衰えやすい「実行機能」や「記憶力」を保つうえで役立つとされています。
願いごとの内容は、どんな些細なことでもかまいません。大切なのは、今の自分の気持ちに向き合い、その想いを一文字ずつ丁寧に綴ることです。
スマートフォンやパソコンを使って「文字を打つ」ことが当たり前になった今だからこそ、今年の七夕は、少しだけ手をとめて短冊に願いごとを書いてみませんか?
それは、脳と未来への小さな贈り物になるかもしれません。
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